ADSLが廃止になったら田舎はどうする?

ブロードバンド回線として一時期にはかなり利用者が多かったのがADSLです。
でも2023年にはNTTが、2024年にはYahoo! BBでもサービス終了が決定します。

一応NTTでは「光回線設置エリアと重なっているところのADSLを終了」という
アナウンスをしているのですが・・・

光回線設置が出来ていない田舎の地域ではADSLを使い続けることが出来るのでしょうか。
都市部以外の田舎の地域のブロードバンド問題を調べてみました。

光回線の未設置地域でもADSL終了の予定がある

NTTでは光回線のサービス提供地域と重なっている所はADSLサービス終了と
言っているのですが、それ以外の地域でもサービス終了が決定しているところも。

地域創生のモデル地区として注目されているのが岩手県紫波町です。
こちらでは補助金に頼らないオガールプロジェクトを展開しています。

町内での生産をあげて、本当の意味での「稼ぐ町」として再生することが出来る
ということを示したモデル地区でもあるのですが・・・

その一方で中心部を外れたところではかなり多くの問題が発生しています。
その1つが通信インフラの整備なのです。

この地区の田舎、佐比内などでは光回線の設置が行われていません。
それでもADSLのサービスも終了するのです。

更にこれらの地域では2023年のADSLサービス終了を待たずにADSLが
廃止されているのです。

田舎で光回線が設備されていない地域のブロードバンドはどうなっていくのか。
とても大きな問題になっています。

光回線が通っていない田舎でもADSL終了の可能性は高い

オガールプロジェクトの問題を見ても、NTTが発表している光回線未対応の地域は
ADSLのサービス続行というのは信用できません。

実際にADSLがサービス終了する原因の1つには、電話回線として使っている
メタル回線がなくなっていることもあります。

そして山間部など田舎になるほどメタル回線から光ファイバーケーブルに変更されている
ということも多いのです。

現在ADSLユーザーのために設置しているメタル回線をそのまま維持し続けるというのは
NTTの事業としても負担が大きくなるだけです。

そして実際に光回線が未対応の地域でもすでにADSLサービスが廃止している現実を
考えると・・・

光回線未対応の地域だからADSLを使い続けられる、という考えが難しいことは
よく分かるかと。

Yahoo! BBやイー・アクセスのサービスはもっと早くに終了

ADSLにはYahoo! BBとイー・アクセスもありますが、イー・アクセスはすでに
ソフトバンク傘下になり、現在Yahoo! BBとしてサービス提供されています。

そしてYahoo! BBも2024年にサービスの終了を発表していますが、これまでの間に
随時サービスを終了していく、ということです。

つまり2024年にはADSLのサービス完全終了をさせるだけで、現状すでにサービスの
提供が終わっているものもあるのです。

先ほどのイー・アクセスのアッカADSLはすでにYahoo! BBとしてもサービスの終了を
発表、ADSL廃止しています。

現在提供されている地域でも、いつADSLが使えなくなるのかわかりません。
事前に連絡はあるのですが、それまでに次の回線サービスを選ぶ必要があります。

光回線未対応地域を確認する方法

では自分の住んでいる地域が光回線に対応しているのか。
確認するためにどうすればいいのでしょうか。

光回線のみ対応地域を確認するためのサイトなどはありません。
基本的には光回線の対応地域を調べて、対応状況を確認することになります。

フレッツ光の場合は、NTT東日本とNTT西日本でそれぞれ公式サイトから対応地域を
検索することが出来ます。

NTT東日本のエリア検索
https://flets.com/app2/cao/prefselect/index/

NTT西日本のエリア検索
https://flets-w.com/cart/index.php?etc_data_kks=kantan%3D1%40&cp=88888888

自分の住んでいるところを確認して、対応地域になっていなければ未対応ということに。

他の光回線サービスの対応地域も確認

光回線はフレッツ光だけではありません。
最近ではかなり多くのサービスが提供されています。

それらの光回線の対応地域も、フレッツ光と同じように公式サイトなどから
調べることが出来るようになっています。

NURO光は現在かなり対応地域の広がっている光回線サービスです。
ただし都市部がメインで田舎での対応は難しいところですが・・・

こちらのサイトから対応地域の確認が出来ます。
https://www.nuro.jp/lp/area/

最近では集合住宅への導入もかなり進んでいるのがauひかりです。
全国対応でかなりエリアも広がってきています。

こちらのサイトから対応地域の確認が出来ます。
https://bb-application.au.kddi.com/auhikari/prefecture

他にも地域限定の光回線サービス、地方電力が提供する光回線サービスなど全国には
かなり多くの光回線が提供されています。

田舎の場合は、そちらに対応している可能性もあるので調べてみましょう。

光回線を個人で開通させるのは無理

光回線の対応地域以外だった場合に個人で光回線を自宅まで開通させる、ということは
出来るのでしょうか。

例えば自宅から道路を挟んだすぐの地域までは光ファイバーケーブルが設置されていて
後少し、という場合には延長できるかもしれません。

それでもNTTなど回線業者に連絡をして対応してくれれば、という条件付きです。
基本的には個人で光ケーブルを伸ばして設置することは出来ません。

田舎の地域で光回線の対応地域にするには、そこの住人の多くが光回線に加入することを
前提にした嘆願書などの提出が必要です。

それも回線業者が設置の判断をしなければ、その地域に光回線設置は出来ません。
先ほどの紫波町佐比内などはそれでも断られているのですから。

光回線対応地域内で、マンションなど非対応のところに個人で設置するなら大家と
回線業者に相談をすればできる可能性はあるのですが。

光回線未対応の田舎に個人で光回線を設置するのはまず不可能です。

光回線がない田舎でADSL廃止後の代替回線を考える

NTTの発表をそのまま信用できない状況で累乗、ADSLが廃止になった後の
インターネット接続回線を考えておく必要があります。

そして光回線がない地域、主に田舎と呼ばれる地域では代替回線を考える
ということがかなり難しくなります。

一般的に、というかNTTとしてはフレッツADSLがサービス終了した後には
フレッツ光に加入してほしい、という考えというのがよくわかります。

実際にADSLからフレッツ光への乗り換えには特別なキャンペーン手の適応など
サービスが豊富に用意されています。

では光回線のない田舎ではどうすればいいのか。
当然フレッツ光を設置してもらうために署名を集める、というのも方法ですが・・・

この場合、署名が十分に集まって光回線をNTTが設置するまでにかかる期間が
数年単位とかなり長いです。

そこで、現状でも使えるADSLの代替回線がないか、探してみました。

光回線がない地域ではモバイル通信の利用になる

ADSLの廃止ということは同じように電話回線を使うISDNも利用できなくなります。
この地域に光回線がない、ということは固定回線での接続は絶望的です。

地域によっては地元のケーブルテレビがインターネット接続サービスを提供している
という可能性があります。

ただし山間部には光回線と同じで、ケーブルテレビ回線の同軸ケーブルの設置は難しく
最近ではケーブルテレビでも光ファイバーケーブルを使っている場合も多いです。

つまり光回線の設置が難しい田舎ではケーブルテレビのインターネットサービスも
利用できない可能性が高い、ということに。

この状態でインターネット接続が出来る回線を探す、ということになるとモバイル回線
つまり電波回線を使ったサービスがメインになります。

電波回線のモバイル回線なら回線設置工事や回線設備建設などの問題がないので
田舎でも比較的簡単に導入ができます。

そこでまずはどんなサービスが有るのか、モバイル通信を使ったインターネット回線の
サービスの種類を確認してみましょう。

モバイルルーター

モバイル回線を使ってインターネット接続をして、それをWi-Fiで接続した端末に
つなげることが出来るのがモバイルルーターという機材です。

利用している回線はLTEを使ったポケットWiFiと専用回線を使ったWiMAX2+が
有名なところでしょうか。

またモバイルルーターには色々な種類があって、SIMフリーのルーター端末を使えば
格安SIMを使ったインターネット接続も出来ます。

サービスとしても大手キャリア回線を使ったMNVOや端末をレンタルにした
契約期間の縛りがないサービスなど種類も豊富です。

また自宅でのみ使う、という場合には据え置き型のルーターもあります。
ホームルーターなら持ち運びできない分だけ電波の受信能力も高くなります。

多くのサービスから自分にあったものを選んで契約が出来る、というのが
こちらの大きな魅力になります。

スマホのテザリング

元々スマホは大手キャリアの4G/LTEを使ってインターネット接続が出来ます。
そのスマホをモバイルルーターのように使うのがテザリングという方法です。

当然ですがスマホがテザリングできるもの、更にキャリアによってはテザリングが
オプションになっている、という可能性もあります。

この場合は有料オプションのテザリングオプションに加入して、テザリングを
使えるようにする必要があります。

現状スマホが使える地域なら問題なくテザリングも使えるので、田舎だからという
悩みは無くなります。

状況によっては何も変更せず、端末などの追加購入も必要なくすぐに使える
という魅力があります。

モバイル通信それぞれのADSL代替回線としての確認をしてみる

ADSLの廃止でインターネット接続回線を乗り換える、という場合に使えるのは
モバイル通信がおすすめです。

ではそのモバイル通信のサービスの中で、どれがいいのかも確認してみましょう。
特にモバイルルーターは種類も多いので、分けて考えてみます。

基本的にADSLの代替回線にするのですから、パソコンなどインターネット接続が
必要な端末を使うことを前提条件とします。

その他にも家庭用ゲーム機やスマホ、タブレットPCなどもADSL回線を使って
インターネット接続していたという方も多いのですが・・・

まずはそれぞれのサービスを田舎で使った場合に考えられる状態を確認します。

LTEを使うポケットWiFiは田舎でもつながる

ソフトバンク回線とイーモバイル回線の4G/LTE回線を使ってインターネット接続する
ポケットWiFiはLTEのモバイルルーターではかなり普及しています。

このポケットWiFiをADSL廃止後の田舎で使う場合を考えてみましょう。

ソフトバンク回線を使えるので、田舎というか山間部でもかなり安定して電波が届く
という可能性が高いです。

余程の地域でもない限りポケットWiFiが使えない、という状況は考えにくく
ADSLの代替回線としては使いやすいかと。

ポケットWiFiもソフトバンクの他にイーモバイルからのサービス提供もあります。
ルーター端末の性能もよく、複数の端末を同時にインターネット接続可能です。

光回線のような高速通信に期待することは出来ませんが、ADSLと同じくらいの
通信速度なら問題なく出るはずです。

ただし通信容量の問題が大きく、ヘビーユーザーではなくても通信速度制限に
悩まされるという可能性も考えられます。

WiMAX2+は田舎では使えない場合も

独自回線を使うWiMAX2+は固定回線と変わらない高速通信が出来るという
魅力があります。

ただし利用可能エリアとなると、LTEに比べてちょっと狭いのです。
大都市圏での人口カバー率は99%を超えるのですが・・・

実際に利用できる地域では人口カバー率94%程度と言われています。
つまり田舎ではつながらない可能性も高くなってしまうのです。

現在もアンテナ増設は続けられているようなので、随時エリアの拡大はされている
という発表があるのですが・・・

今すぐにADSLから乗り換える、と考えるとWiMAX2+では使えない地域の可能性が
高いという印象です。

使っている電波回線の性質上、室内での安定性はLTEよりも悪くなります。
田舎でもつながるなら、メリットもおいのですが現状では厳しいところです。

大手キャリアのMVNOはADSLと同じくらいの月額料金

大手キャリアの回線を卸して使う、MVNOのモバイルルーターなら田舎でも安定して
モバイル回線を使う事が出来ます。

それに「どんなときもWiFi」などのクラウドSIMを使ったサービスなら、例えば
ソフトバンクの電波が入りにくい田舎でもドコモの電波が入ればネットが使えます。

ただし3大キャリアの利用可能エリアとクラウドSIMの利用可能エリアは完全なイコール
というわけでもないのですが。

他にもソフトバンク回線を使ったサービスでは20GB上限という制限があるのですが
月額料金は2,500円以下という格安のモバイルルーターもあります。

通信速度は下り最速150MbpsなのでADSLの高速通信プランと比べて、通信速度も
月額料金も遜色ないかと。

スマホのテザリングはスマホにかかる負担が大きい

スマホの場合、現在使えているなら間違いなくテザリングでもインターネット接続が
出来るというメリットがあります。

ただし問題点としては、スマホで契約しているデータ定額パックを使って外部接続した
端末もインターネットに接続するということです。

ノートPCなどを使った場合、スマホ用のサイトではないので通信容量が必要になり
通常よりも多くのパケット通信をすることになります。

それにモバイルルーターと同じ使い方をするので、常時ネット接続をしている状態で
本体にかかる負担もかなり大きくなります。

当然バッテリーの消費量も多くなり、頻繁に充電をすればバッテリーの寿命も短くなる
という色々な問題も。

契約と本体含めて、スマホにかなり多くの負担をかけるのがテザリングの問題点です。

WiMAX2+とLTEの電波の種類の違い

ポケットWiFiやスマホで使っているのは、4G/LTE回線です。
こちらは基本的に低周波数帯の通信電波となっています。

低周波数帯電波は一度に通信できるデータ容量は少ないのですが、障害物を避けて進む
直進性の高い電波という特徴があります。

簡単に言えば、通信速度が遅いのですが室内など障害物が多いところでも安定して
インターネット接続が出来る回線となっています。

WiMAX2+では独自回線として、高周波数帯の電波回線を使っています。
こちらは一度に運べるデータ容量が大きいという特徴があります。

一度に多くのデータを運べるので通信速度が高くなるのですが、高周波数帯電波は
障害物に当たると反射しやすいという特徴もあります。

こちらの場合、壁に当たると反射してしまうので室内では電波をつかみにくい。
それが原因で通信が安定しないという可能性も高くなります。

それに低周波数帯の電波は遠くまで届くのに対して、高周波数帯電波は遠くには
届きにくいという特性もあります。

田舎でLTE、低周波数帯電波が広く使えるのはこの電波自体の特徴もあるのです。
そして実際に大手キャリアの4G/LTEは田舎でも使える可能性が高いです。

ADSLが廃止されたらLTEのモバイルルーターがおすすめ

光回線の提供がない地域でADSLが廃止された場合、おすすめしやすいのは
LTEを使ったモバイルルーターです。

大手キャリアの回線を使ったMVNOやポケットWiFiなど、田舎でも使いやすい
モバイルルーターサービスは提供されています。

それにADSLから乗り換えるなら、それほど高速通信を必要とすることもなく
ある程度の大容量データ通信容量があれば問題なくネットが出来るかと。

それに毎日動画を見続けているというヘビーユーザーでも、完全無制限の
LTEモバイルルーターサービスもあります。

農業のコンピュータ管理、IoTなどにインターネットを使うという場合には
地域で利用者を集めて光回線設置の嘆願書を提出する法が良いのですが・・・

個人的にインターネットを使うなら、LTEのモバイルルーターという選択肢は
ADSL廃止後には十分におすすめです。